普段、音楽はどんな風にして聞いてますか?イヤホン?ヘッドホン? 日常生活でスピーカーで曲を聴くというのはあまり多くないかもしれません。
そこで今回はちょっと気持ちを変えて、スピーカーで聴いてみてほしい曲をご紹介します。
普段は備忘録的なものを別ブログで書いているので立ち寄ってみてください。
今回の調査では約7万円前後のスピーカーを使用しました。普段、音ゲー用のイヤホン(2000円)とBluetoothイヤホン(5000円)を使っているのからすればえらい違いですね
※今回のスピーカーの特徴として低音が響き、高音もはっきりと聞こえる。ボーカルも埋もれない、という感じでした。お使いのスピーカーによって聞こえは異なりますのでご了承願います。
1. PRIZM♪RIZM / WITCH NUMBER 4
この記事を書こうと思ったきっかけの曲です(笑) 5thライブの物販に並んでいるときに、待機列の近くにあったスピーカーからガンガンなっていたのがこの曲でした。
この曲のスピーカーで聴いた時の一番の印象は"低音えっぐ"に尽きます。イントロから低音が攻めまくっている、これがこの曲の聴き所、なんじゃないでしょうか?
特に低音が強化されたことでこの楽曲のデジタル感がより明確になったような気がします。WNo4のテーマは「デジタルウィッチ」。この楽曲はスピーカーで聴いてようやく完成するようです。
同じヒゲドライバーさん作曲の楽曲にSnow in "I love you"がありますが、こちらも実はかなり重低音強めです。結構印象が変わるかと思います。
2. HEAVEN'S RAVE / AXiS
いわずもがなと知られたこの楽曲も紹介しておきます。
低音のみならずすべての音域が聴き手を突き刺してくるオケ*1、しかし決してそれに負けることのないAXiSのボーカル、そんな印象を受けました。
特にサビに至るまでの異様なまでな高揚感を是非感じ取ってほしいと思います。
AXiSといえばEPISODE 4.0での777☆Sとの衝突ですが、改めて聞き返すことでこんなに"ヤバい"連中と戦っていたのか……と改めて実感することになりました。
SEVENTH HAVENもまた、この楽曲の「トリビュート」元とあって非常に聴きごたえがありましたが、やはり「敵」としての絶望感を与えるこちらを紹介しました。
ここまでは低音が強くなった、というところで印象が変わった曲を紹介しました。ここまでの曲はいいヘッドホンをお持ちであればそれで十分かもしれません。ここからはどちらかというとスピーカーの特徴でもある空間的な広がりを含めて聴いてほしい曲を紹介します。
3. Behind Moon / Le☆S☆Ca
次にお勧めするのはLe☆S☆CaのBehind Moonです。この曲はオケとボーカルのバランスが非常に心地よく感じました。特にオケの持つ"夜空に浮かぶ月"の空気感と切なく歌い上げる3人の声がこの楽曲ならではの雰囲気を作り出しています。
特に聞いてもらいたいのは最後のサビ前、
どれくらいの光なら
あなたの髪にさわれますか?二度と会えないくらいなら
月の裏側で燃え尽きていいの
ここを3人で歌いつなぐ部分です。それぞれの歌声が全く違うということに改めて気づかされるとともに、これが合わさって重厚な世界観を作り上げていることを実感できるかと思います。
個人的にナナシスの中でスピーカー映えをする歌声の一つは吉井彩実さん演じるキョーコのものだと思っています。特にこの楽曲や「トワイライト」で見せる繊細な歌声は直接ではなく、スピーカーと私たちの肉体との間にある空気に一度溶かすことでさらに強く心を揺さぶってきます。そういったスピーカーならではの距離感を踏まえて聴いていただきたく思います。
(吉井さんつながりで8 beat Storyの三日月どりーむもおすすめです。ちょっとオケが強いのでスピーカーで聴くときはイコライザーを入れた方がいいかも?)
三日月どりーむ【8 beat Story】【8/pLanet!!】- YouTube
4. 14歳のサマーソーダ / サンボンリボン
この曲はオケとボーカルそれぞれに魅力があると思います。オケの方では夏を感じさせるような爽やかさが全面的に押し出されており、部屋全体が青春の頃の夏になったような、そんな錯覚を起こします。
より注目すべきなのは3人の歌声の混じり方です。サンボンリボンを聞いているとふとした時に、「あれ、あのパート誰が歌ってたっけ?」となる経験はありませんか?そう混乱させるくらいにナナシス唯一の姉妹ユニットであるサンボンリボンの3人の歌声は程よい塩梅に違っていてほど良い程度に近いのではないかと思っています。そのためスピーカーから距離をとって聞くことでサビなどでは3人の声が混じって聞こえ、スピーカーの近くによれば確かに別々の3人がいることが明らかになるような気がします。
サンボンリボンの曲はどれもよかったのですが空気感込みでこの曲をお勧めしました。
雑談ですがこの曲のジャケットも印象深いですよね、過去を回想するサワラ*2、明後日の方向を見ているカジカ*3、時計を見ている(=時間の到来を待ちわびている)シンジュとそれぞれの違いがよく出ていると思います。
5. 空色スキップ / Ci+LUS
ところで、なぜここまでスピーカーで聴くことを勧めてきたのでしょうか。実際にライブで聴くのとは何が違うのでしょうか。その答えがこの「空色スキップ」にあるような気がします。ライブでこの曲を聞いた時、いったい何を思っていたでしょうか。どうせ「みにゃみ*4かわいい」だの「エリイちゃんと目が合った」ぐらいしか思ってないでしょう。*5ライブでは五感全てを使って音楽を受け取る環境にあるためあまりにも情報過多になってしまうのです。長文語りが得意なオタクでもライブ後には「楽しかった」しか言えなくなってしまうのは、コップに勢いよく水を注ぐとあまり溜まらないのと全く同じ状況です。さらにライブは一度終わってしまうと二度と同じライブは訪れません。これを「揮発性の音楽」と呼ぶのであればCD音源は「不揮発性の音楽」と呼ぶことができるでしょう。何度も同じ部分を、ひとつのパートに絞って聴くことができる、この再現性の高さこそが音源を聴くべき根拠になっているのではないでしょうか。
私の場合、Ci+LUSのライブは非常に揮発性が高いと思っています。ゆったり腰を据えて聴いてみる価値はあるのではないでしょうか。
多くを語るつもりはありませんので、私のお気に入りの部分を一部だけに絞って軽くご紹介する程度にします。
- 「本当の⤴」
- 全体的にオケに合わせて弾むように歌うアユム
- 「それキザだよって」の部分のマコトのビブラート
- スピーカー映えするシンプルなアレンジ
- 「誓うのさ」の部分の2人の歌い方の違い
自分なりの「ここすき」ポイントを探してみてください。
最後に
今回は5曲のみを選びましたがナナシスの曲はスピーカで聴くといい意味でイメージが変わることが多かったように思います。世の中の楽曲が全てスピーカー映えするわけではなく(よくあるパターンとして低音が大きすぎてボーカルが消え、楽曲の雰囲気も崩れる)、イヤホン化が進むこの時代にあってナナシスの曲の完成度を知ることのできる良い機会になりました。私は音楽的にはからっきしなのでより深い部分で楽しめる人たちも多くいると思います。是非皆さんなりに楽しんでみてください。
スピーカーがないという方も現在ナナシスのアニONカフェにて楽曲リクエストをすることができますのでイヤホンで聞く以外の音楽体験をしてみてください。(12/28まで)
おまけ
スピーカー切り忘れたまま渕上舞さんのリベラシオンを流したら結構よかったので最後にリンクを張っておきます。
渕上 舞 2nd シングル「リベラシオン」 MV Full ver. --YouTube
**LunRu**